[注意]この記事はアニメのネタバレを含みます。
今週もウマ娘のアニメが見れて幸せなおさみんです、ども
いよいよトウカイテイオーとメジロマックイーンの直接対決が近づいてきましたね
アニメ4話はそれぞれの天皇賞に向けたトレーニング回でしたが、打倒スピカを画策するカノープスメンバがだんだんと活躍し始める予兆が見られる回でもありましたね!
そして今回のウマ知ろでは、4話の大阪杯でテイオーに挑んだあのウマ娘を取り上げますよ!
第10回はイクノディクタス
アニメSeason2で、新たに登場したチームカノープスのメンバ
大きな眼鏡と左耳にかかったちょっと痛そうな髪飾りが特徴的ですね
そういえば眼鏡ウマ娘たちはどこに眼鏡をかけてるんでしょうねぇ
アニメの公式サイトの紹介文には、
きっちりした性格と理路整然な思考、凛とした立ち姿に一切の隙なし。
なるほど、この雰囲気から察するにカノープスの中では参謀的な立ち位置の知的ウマ娘といった感じですね!
アニメでは2話で初登場!
早速独自の勝利理論をぶつぶつと語り始めるイクノさん
テイオーとネイチャはスルーして別の話を始めちゃいますが、よーく聞いてみるとこんなこと言ってます
我々に必要なのは圧倒的なレース経験
過酷なローテーションを耐えうる強靭な肉体と、鋼の精神力が必要となります
もちろんそう簡単に得られるものではないと承知しています。ただ、逆に理屈より一に実践とも申します。
レースに勝る経験なし、レースあるのみつまりレースはトレーニングであり、トレーニングはレースなのです
アニメ2話より -イクノディクタスの必勝理論-
稽古は本番のように、本番は稽古のようにという言葉もあります。
すべからく...
( ^ω^)・・・
ふむふむ、あれ?なんか知的というより意外と体育会系!?
ちなみにゲーム公式サイトの紹介では
真面目できっちりしている秘書タイプのウマ娘……と思いきや、意外とノリがよかったりする。
ターボのスピカへの矢文作戦のときもノリノリで走っていく姿...
さすがチームカノープスの一人、個性が輝いている!
そんなディクタスさん、モチーフとなった競走馬と比べてみましょう
勝負服は緑と白を基調とし、赤の差し色が入ったおしゃれな感じ
ウマ娘では凛としたイメージをそのまま形にしたようなかっちりめの勝負服となってますね
メンコがまるで眼鏡みたいなんで意識してるのかな?
実際のレースは逃げや先行で進めることが多かったようで、そこは4話の大阪杯でも表現されていましたね
トレーニングしましょう!
学園一のチームを目指すイクタスさん
しかし、本人含めチームの皆さんはトレーニングに積極的でない様子...
カノープスの皆さん以外のウマ娘はトラックを走ったりする姿が描かれていますが、実際の競走馬はどのようなトレーニングをしているのでしょうか
前回のウマ知ろでも紹介したトレーニングセンター
ここで早朝から昼前までにかけて、競走馬たちのトレーニング(調教)が行われています。
調教師が管理するトレーニングには主に3つのメニューがあります
・コース追い
芝やダート、ウッドチップなどが敷かれたコースを走るトレーニング。実際のレースの感覚を養ったり、スタミナをつけることを目的としているようです。
コースの材質によって効果や負担が変わるので、競走馬の状態に合わせて選択するみたいですね
また、走らせ方も馬の好きなペースで走らせる「馬なり」や、思い切り走るよう指示する「一杯」など、目的とする効果と負担を考えてメニューを決めるそうです
・坂路追い
傾斜のあるコース走るトレーニング。筋力をつけ、スピードを強化する効果があるようです。もちろんその分競走馬への負担が大きいため、ケガなどのリスクに注意が必要ですね
4話で登場したミホノブルボンも、史実ではこうした坂路で鍛えたそうですよ
・プール
競走馬専用のプールで泳いだり、プール内に設置されたベルトコンベアの上を歩くトレーニング。水の浮力により、脚への負担を軽減したトレーニングができるそうです。また、リラックス効果もあるんだとか。
日々こうしたトレーニングに励み、レースに向けて力をつけていくんですね
もちろんこうしたトレーニングを毎日続けては疲労がたまってしまうので、トレーニングセンターにはリフレッシュ用の林道も備わっているんだそうです。
「不治の病」と「馬の神様」
話を戻して、競走馬イクノディクタスの物語の紹介です
彼女の競走馬としての物語は、苦難からのスタートとなります
イクノディクタスはセリで購買されたのち、デビューに向けて調教している中で屈腱炎という病気を発症してしまい、一時は安楽死も検討されるという事態となってしまいます
屈腱炎は、人間でいうところのアキレス腱の役割を持つ部分のため、競走馬としては致命傷となる病気です。
また根本的な治療が難しく「不治の病」とも呼ばれ、この病気によって引退となった名馬は数多くいたそうです。(ビワハヤヒデやナリタブライアンなど)
しかしイクノディクタスは、馬の神様と呼ばれた装蹄師(馬の蹄鉄を打つ技術者)福永守さんに預けられたことで、装蹄の調整のみで屈腱炎を完治させます
そして、89年7月にデビューを迎えるという奇跡を成し遂げます
デビューから新馬戦と次のOPレースを勝利し順調な滑り出しでしたが、その後のレースではなかなか良い結果を残せない時期が続きます
翌90年に牝馬クラシックである桜花賞や優駿牝馬に出走するもそれぞれ11着と9着
その後GⅢレースで3着、GⅡレースで2着と健闘しますが、未勝利のままこの年を終えます
しかし、イクノディクタスが名馬と呼ばれる理由はここから始まるのでした
その馬は「鉄の女」と呼ばれた
イクノディクタスが名馬と呼ばれる所以
それはイクノディクタスが活躍した91年~93年の以下の年表を見ていただければわかるかと思います。
ご覧の通り、同世代で活躍したほかの競走馬と比較しても、圧倒的なレース出走数
3年間で38レース、92年では1年で16レースに出走しているんです
そして、レース結果についても、特に92年では重賞3勝を含む4勝、そして2着3回と好走
その中の小倉記念では、同世代のレッツゴーターキンと激闘を繰り広げます
走り続けるだけでなく成績も評価され、この年の最優秀4歳以上牝馬にも選出されました
競走馬にとってレースで走ることは相当の負担となります
そのため、レース後は1か月程度休養と次のレースに向けた調整を行うのが一般的です。
しかし休養で完全に回復するわけではないので、疲労の蓄積によるケガや体調不良、それを回避することを考えると、本当に1か月に1度出走し続けるというのは困難なことでしょう。
ましてやイクノディクタスは一度は走れないと言われた競走馬
そんな彼女が、奇跡のようなデビューを果たし、そこから一度のケガもなく走り続けた結果、生涯成績は51戦9勝、獲得賞金は約5億3112万円
この金額は当時の牝馬としては最高額、まさに積み重ねた結果の栄誉といえるでしょう
イクノディクタスが戦い続けたのはまさに群雄割拠の時代
デビューした90年代前半はトウカイテイオーやメジロマックイーン、その後のビワハヤヒデ、ナリタタイシン、ウイニングチケットのBNW、そして三冠馬ナリタブライアン
イクノディクタスは、ここで挙げた競走馬のようにGⅠレースでの勝利を飾れていない競走馬です
しかし、こうした強力なライバルたちの中、頑強な肉体と精神で走り続けたイクノディクタス
その姿は、競走馬としての強い意志を持つ「鉄の女」であり、間違いなく名馬だと誰もが認める貫禄をもっていたのでしょう
さて、ということで今回はイクノディクタスをご紹介しました!
アニメ内のチームカノープスのメンバ募集ポスターにある
「集まれ輝く個性!!」
本当に個性的で魅力的なウマ娘たちが2期を盛り上げていますが、実際の競走馬もただ強いというわけではなく、様々な魅力を持った競走馬たちのようですね
最近のウマ知ろではカノープスメンバを中心に紹介していますが、そうなると同じく4話で活躍した彼女もぜひ取り上げないとですね!
それは次回のお楽しみに!
同じくカノープスメンバを紹介したこちらの記事もぜひご覧ください。
こちらもCHECK
ウマ娘で競馬を知ろう!-第9回 ナイスネイチャ-
[注意]この記事はアニメのネタバレを含みます。 目次1 第9回はナイスネイチャ2 GⅠで勝てないブロンズコレクター?いやいや実はすごいんです3 競走馬たちの普段の生活4 一人と一頭の物語 涙があふれま ...
続きを見る